この記事では、実際の事例を交えながら、子どもの写真をSNSに投稿することのリスクと安全対策について詳しく解説していきます。
目次
実際に起きた「特定」被害の事例
制服写真から学校がバレた中学生のケース
ある女子中学生が、制服姿の写真をXに投稿したところ、制服の校章や特徴的な建物の背景から、通っている学校が特定されてしまいました。
その後、何者かに下校時間を狙って待ち伏せされるというストーカー被害が発生。家族は警察に相談し、本人はしばらく外出も控える事態となりました。
警察する段階まで行ければいいですが、マンションの入り口で待ち伏せして、建物から出てきたときに刃物で刺されるなんて事件もありました。
若い子の未来がそんな風に奪われてしまうと思うと、見るのも辛いニュースでした。
公園での写真から自宅周辺を特定された家族
別の家庭では休日に訪れた公園で遊ぶ子どもの写真をInstagramに投稿。そこに映っていた電柱の番号や遠くに写った看板を手がかりに、自宅の最寄り地域が特定されてしまいました。
後日、自宅周辺で見知らぬ人物を見かけることが増え、不安になった家族が防犯カメラを設置。数日後、ポストに意味不明なメモが入れられていたことで、警察へ通報する騒ぎに。
公園に家族で行く年ごろならまだ良いですが、親抜きで友達と公園に行くような子供だとしたら、、あまり想像したくないですよね。
名前入りの投稿から声かけ被害に
運動会の写真を投稿した際、「〇〇くん頑張ったね!」「金メダルおめでとう」など、実名を添えたコメントが並びました。
それから数日後、子どもが習い事の帰り道で「〇〇くん?」と知らない大人に声をかけられる出来事が。親がすぐに迎えに行って大事には至りませんでしたが、「名前を知っていたから信用してしまった」と子どもは話していたそうです。
知らない人でも、「ママの知り合いで代わりにお迎えに来たよ」なんて名前で呼ばれるたら安心してしまう…その心理を悪用される危険は十分に考えられます。
なぜSNSで個人が簡単に特定されるのか?
写真や投稿には、個人を特定できる「ヒント」が数多く含まれています。
- Exif情報(GPS位置情報)…スマホの設定で位置情報がONのままだと、投稿写真に撮影場所の情報が含まれる
- 背景の景色や建物…電柱番号、店名、地域特有の建築物などから場所が特定される
- 学校の制服・ランドセル…校章やデザインで通学先が判明する
- コメント欄に名前や通っている園・学校名…無意識のうちに個人情報を公開している
投稿する本人にとっては何気ない1枚でも、見る側にとっては情報の宝庫となる可能性があります。
子どもの写真をSNSに投稿する際に親ができる5つの安全対策
- スマホの位置情報(GPS)をオフにする投稿前にExif情報が残っていないか確認し、必要なら削除しましょう。
- 写真の背景を徹底的にチェック建物・看板・電柱番号・車のナンバーなど、特定につながるものが写っていないか注意。
- 名前や学校名をコメントで書かない親しい人だけの投稿でも、見え方や拡散経路には注意が必要です。
- 公開範囲を限定するSNSの「非公開設定」や「フォロワー限定」機能を活用し、投稿範囲を狭めましょう。
- 家族内でSNSのルールを決める子どもの顔出しOKか、投稿前に親子でチェックするかなど、家庭のルールを設けておくと安心です。
まとめ|「この投稿、大丈夫かな?」と立ち止まる勇気を
子どもの写真をSNSに投稿すること自体が悪いわけではありません。
ただ、投稿の仕方次第で、想像以上のリスクにつながるということを知っておく必要があります。
かわいいわが子の姿を共有したい気持ちは、多くの親が持つものです。
でも、その一瞬の投稿が、子どもの安全を脅かすことになるかもしれないという可能性を忘れてはいけません。
写真を投稿する前に、「この画像やコメントで場所や名前が特定されないか?」と一度立ち止まって考えてみてください。
その小さな配慮が子どもの未来を守る大きな一歩になります。
この記事が少しでも参考になった方は、シェアやコメントで広めていただけると嬉しいです。