私も日々育児をしながら、つい感情が高ぶってしまい、あとから反省と後悔を繰り返して自己嫌悪に陥ることがあります。。例えば、大人は時間に追われるように生きていますが、子供には時間という概念はありませんよね。
仕事で早く家を出なきゃ、、と気持ちが焦っているときとか自分に余裕があまりない時とか、、
そんな時、心の中に“飼いならされていない動物”が暴れ出したような感覚になることはありませんか?
目次
怒りは「悪いもの」じゃなくて、大切な心のサイン
怒りの感情は、私たちが大切に思っていることを守ろうとする本能的なサインです。子どもを守りたい、健やかに育てたい、家族の時間を大切にしたいという気持ちが強いほど、その守りたいものが脅かされたと感じると怒りとなって現れます。
だからこそ、怒りは決して“悪者”ではありません。怒りがあるということは、あなたが真剣に育児に向き合っている証でもあるのです。
「自分の中の動物」と対話してみる
怒りがふつふつと湧いてきたとき、ぜひ心の中で「今、動物が吠えているな」と想像してみてください。たとえば、こんな風に。
「おい!なんで言うこと聞かないんだよ!」と怒りんぼオオカミが吠える。
「わかったよ。でもその声に飲み込まれずに、一緒にどうしたらいいか考えよう」と理性的なあなたが応える。
こうして怒りを“自分の一部”として切り離してみると、感情に飲まれずに少し距離を置いて対処しやすくなります。
じわじわ溜まる怒りに気づくセルフチェック
育児の中でじわじわと怒りが積み重なることはよくあります。例えば、子どもがなかなか寝付かず何度も起きたり、片付けを繰り返し促したりした時。そんなときは自分の体や心のサインをよく観察しましょう。
- 肩や首がこわばる
- 呼吸が浅く速くなる
- 頭の中で「なんで私ばっかり…」という声が増える
- 言葉数が減ったり、逆に急に早口になる
これらは怒りが蓄積しているサインです。気づいたら、「今、自分は怒りゲージが上がっている」と認識してセルフリセットを心がけましょう。
怒りが高ぶったときのリセット法
感情が爆発しそうな瞬間に役立つ方法をいくつか紹介します。
- 手のひら冷却法:冷たい水で手を洗うか、冷たいペットボトルを握ってみる。身体の感覚に意識を戻す効果があります。
- ゆっくり深呼吸:ゆっくり鼻から息を吸い、口からゆっくり吐く深呼吸を3回繰り返すだけで気持ちが落ち着きます。
- 「今、怒ってるな」と実況中継:心の中で「今、胸がざわざわしている」「肩が上がっている」と自分の状態を冷静に伝えるようにしてみてください。
- ちょっとその場を離れる:トイレに行く、洗い物をするなど少し身体を動かし、空間を変えることも効果的です。
- 子どものかわいい写真や動画を見る:安心感が戻りやすくなります。
怒りに備える“心の習慣”を育てる
怒りを感じた瞬間に冷静になるのは難しいけれど、日頃から“心の余白”をつくる習慣を持つと、感情の揺れ幅をゆるやかにできます。特に育児中は、自分のケアが後回しになりがちなので意識的な習慣づくりが大切です。
- 1日3分だけの瞑想:静かな場所で座って、呼吸に意識を向けるだけでOK。感情の波を客観視する練習になります。
- 「今日はどんな気持ちだった?」と自分に声をかける:日記や手帳に一言書くだけでも、自分の感情との対話になります。
- 「ありがとう」を子どもにも自分にも:上手くできなかった日も「今日も一日よくやった」と認めてあげましょう。
怒りに備えるというよりも、「怒りの起伏をゆるやかにする」ような心のストレッチだと考えて、気楽に取り入れてみてくださいね。
子どもが“怒らせてくる”ように感じたときは
ときには「わざと怒らせようとしてるのかな…」と思ってしまう瞬間もありますよね。何度言っても同じことを繰り返されたり、忙しいときに限ってぐずられたりすると、つい感情が爆発しそうになります。
でも実は、子ども自身も不安だったり、助けを求めていたりする場合がほとんど。言葉が未発達な分、「困っている」や「構ってほしい」が“困らせる行動”になって表れていることが多いのです。
そんなときは、まず一呼吸おいて心の中でこうつぶやいてみてください。
「この子は“困らせたい”のではなく、“助けを求めてる”のかもしれない」
もちろん、毎回そんなふうに余裕を持てるわけではありません。だからこそ、“そう考えようとする習慣”が怒りの連鎖を少しずつ和らげてくれます。
日々の小さな気づきを積み重ねて
怒りの感情と上手に付き合うには、続けることが大切です。以下のような習慣づけをおすすめします。
- 1日1回、自分の怒りサインに気づくことを心がける
- 一週間に一度、どんな時に怒りが湧いたか簡単に振り返る
- 怒りの強さを0〜10で記録し、変化を感じる
こうした積み重ねが、「怒りを選べる自分」に少しずつ近づく鍵になります。
大切なのは、自分に優しくなること
時には怒りに飲まれてしまう日もあります。そんな日は、自分を責めずにそっとこう声をかけてあげてください。
「今日も大切なものを守ろうとしてくれてありがとう」
怒りもあなたの一部であり、決して悪者ではありません。自分の中の“感情の動物”と少しずつ仲良くなりながら、穏やかな育児の日々をつくっていきましょう。