「怒らない育児」。子育てをしていると、耳にしない日はないほどよく聞く言葉です。そして、多くの親たちが理想として掲げる育児スタイルのひとつでもあります。
でも、実際にやってみると…どうでしょうか?
私たち自身、仕事や家事、育児と日々の忙しさに追われ、つい感情的になってしまうこともあります。娘のイヤイヤ期がピークだった頃は、「なんでこんなに怒ってしまうんだろう」と自己嫌悪に陥ったことも数えきれません。
「こんなに怒ってばかりで、大丈夫だろうか」
「怒らない育児って、こんなに難しいのか」
そんな思いを何度も抱いてきました。
この記事では、私たちが「怒らない育児」とどう向き合い、どんな折り合いをつけてきたかをまとめました。同じように悩むママやパパの心が少しでも軽くなれば嬉しいです。
目次
「怒らない育児」は正解じゃない。だけど指針にはなる
怒らない育児という言葉に出会ったとき、正直プレッシャーを感じました。自分の感情を押し殺してでも、穏やかにいなきゃいけないのか?と。
でもある日、娘が朝から泣きわめいて登園を嫌がったときにふと思いました。「今、私がイライラしてるのは、娘が悪いからじゃなく、自分の心の余裕がないからだ」と。
その後は思い切ってパパも娘もお休みにして、2人で親子の時間を過ごしました。
1日のんびりとした親子の時間を過ごすことで、娘との信頼も深められたし、パパは休んだことで疲れていた気持ちを休めて、娘も「早く保育園に行きたい!」と気持ちを持ち直してくれました。
怒らない育児は“絶対に怒らない”ことではなく、“怒りをぶつけない努力”なのかもしれない。
そこから、無理に完璧を目指すのではなく、怒りそうになったときの自分に少しだけ目を向けるようになりました。
怒ってしまう自分を責めるのではなく、見守る視点を持つ
怒ったあとって、自己嫌悪がきついですよね。。
でも、ある日読んだ心理の本に「怒ったことに気づけている時点で、十分冷静な視点を持てている」と書いてあり、少し救われた気持ちになったのを覚えています。
それからは、怒ったこと自体を責めるのではなく、「怒ったあとにどうするか」に目を向けるようになりました。子どもに謝ることもあれば、自分に「今日もよくやったね」と声をかける日もあります。
怒る自分を“監視”するのではなく、“見守る”感覚でいると、心が少しずつ軽くなっていきました。
アンガーマネジメント的視点で感情を扱う
特に意識しているのは、「怒りの予兆」に気づくこと。
- 呼吸が浅くなっている
- 肩に力が入っている
- 独り言がネガティブになっている
そんな自分に気づいたら、トイレに避難したり、外の空気を吸ったり。3秒だけ深呼吸して、「これは緊急の怒りか?」と問いかけることも。
パパとママの両方がいる時は、数分だけ1人で気持ちを落ち着かせることも大事です。
怒らないというより「怒りをうまく流す」ことを意識しています。
必要なときには伝える。感情ではなく“態度”で
もちろん、なんでも許すというわけではありません。
危ないことをしたときや、人を傷つけたときには、しっかりと伝える必要があります。でも、それを怒鳴らずに、落ち着いて伝えるのは…正直、とても難しいです。
「それをするとパパもママも悲しいよ」
「危ないから、やめてね」
そう言っても、まったく聞く耳を持ってくれないことだってあります。何度も繰り返して伝えて、ようやく少しだけ伝わる。そんなレベルです。
それでも、「怒鳴らずに伝える」ことを諦めずにチャレンジし続けると、ある日ふと、子どもの表情が変わったり、ほんの少しだけ素直な反応が返ってきたりすることもあります。
一度で伝わらないのは当たり前。
だけど、繰り返し“態度”で伝えようとすることで、少しずつ心に届いていくのです。
そして何より大切なのは、子どもを信じる気持ちを持ち続けることです。
「きっと理解してくれる」「きっと変わっていける」と信じることで、私たち親も焦らず、心の余裕を持てます。
そして、出来たときは親も一緒に喜ぶこと、褒めること、、信じた事が実になった事で子供ができた事に親である私たちも自分の事のようにうれしいし、きっとそういう親の姿が子供の自己肯定感にも繋がると思います。
だから今日も私たちは信じて、伝え続けます。
怒らない育児のヒントをくれたおすすめ本
- 『マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください』 中島美鈴 著
感情論ではなく“しくみ”でラクになる方法を、マンガと図解でわかりやすく解説。忙しいママ・パパにも読みやすく、共感しながら学べる一冊です。
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- 『お母さんの心がラクになる!怒らない子育て』 水島広子 著
「怒ってしまう自分を責めている方」におすすめ。怒りのメカニズムと心の整え方がわかり、気持ちが楽になる一冊です。
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- 『「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない』 坪田信貴 著
怒らないために必要な“視点の転換”を教えてくれる本。子どもの自主性や多様性を尊重しながら接するヒントが詰まっています。
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まとめ:「怒らない」じゃなく、「怒っても大丈夫」な自分に
- 怒らない育児は、理想のひとつ。でも、感情を持つのが人間なら、怒ってしまうのも自然なこと。
- 今は、「怒らないこと」を目指すのではなく、「怒ったあとにどう接するか」「怒った自分をどう扱うか」に意識を向けています。
- 完璧じゃない親でいい。
怒ったっていい。
そのあとに、子どもに寄り添う気持ちがあれば、育児はきっと、うまくいくと思っています。 - 同じように悩んでいるママやパパたちへ。今日も本当に、おつかれさまです。